2018年09月20日

九州・山口医療問題研究会の総会を開催しました

 九州・山口医療問題研究会は、患者側で医療過誤事件を扱う弁護士と、医療関係者によって構成される団体です。弁護団は、医療相談窓口の設置など、通常の活動は各県単位でおこなっておりますが、年1回、夏に九州・山口各県よりメンバーが集まり、総会を開催しています。
 総会では、1年間の活動報告と総括、次年度の活動方針の確認、各県の医療訴訟の状況についての情報共有などをおこなうほか、開催地の協力医を招いて講演をいただくなど、研鑽のための勉強会もおこなっています。

 今回の総会(2018年7月)は、福岡で開催しましたが、県内の脳神経内科の協力医をお招きし、脳神経領域の医療安全について、講演をいただきました。 脳神経領域の疾患には、脳梗塞・脳内出血・くも膜下出血などの脳血管障害、外傷による硬膜下出血など、対応を誤ると生命にかかわり、あるいは重篤な障害を遺すなど、重大な損害を生じる疾患が多く含まれるため、医療事故として問題となることが多い領域です。
 今回は、脳神経領域の専門医として多くの患者を診てこられた協力医の先生に、脳神経領域の疾患を見逃さないコツなどを体験談も含めて丁寧にお話いただき、大変勉強になりました。
 脳神経疾患を見逃さないためには、問診で症状の性状を丁寧に確認すること、疑わしき疾患を適切に鑑別し、MRIやCTの画像診断を怠らないこと、意識障害の鑑別を適切におこなうことなどが重要であるとのことでした。
 逆に言えば、患者側弁護士としては、相談や委任を受けたケースにつき、そういったことがきちんとなされているのかいないのかを検討していくべきことになります。
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 私たち弁護士は、医療過誤が疑われる事件の調査の際に、その分野の教科書的文献だけでなく、個別の医学論文を入手の上読み込むこともおこないます。しかし、医療について専門的な教育を受けているわけではありませんので、実際の医療現場における判断や対応にはわからないことも多く、その分野の経験ある医師に協力をいただくことは、大変重要なことです。
 患者側弁護士は、依頼を受けた事件につき法的責任追及(損害賠償請求)をおこなうことが仕事の中心であり、そのための真相究明も重要な仕事となりますが、医療事故被害者は、被害の救済、真相究明にとどまらず、再発防止(同じような事故を二度と起こさないでほしい)を強く願っておられる方が多くいらっしゃいます。
 患者側で協力してくださる医療関係者の方々は、この再発防止の願いに共感して協力いただいている方が多いのではないかと思います。
 私たちも、医療者の方々に、同じような事故を二度と起こさないようにしていただくためにも、医療ミスと思われる案件については、きちんと調査し、また、そのための研鑽を怠らないようにしたいと考えています。



福岡県弁護団公式サイトをリニューアルしました!!

 2018年9月、九州・山口医療問題研究会福岡県弁護団の公式サイトを、リニューアルいたしました!
 スマホでも見やすいサイトになっておりますので、ぜひアクセスしてみてください。
 これからは弁護団でおこなっている勉強会の感想など、こまめに更新したいと思いますので、時々のぞいてみてください。

posted by 管理人 at 16:16| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント・催し物等
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