2014年01月09日

市民大学「ココロもカラダも支えるかんわケア〜人生最後まで自分らしく生き抜く」のご案内


 かんわケア、ホスピスケア、尊厳死、終末期の延命措置…、たとえば、がんの末期でもう幾ばくもないさいごの日々をどう過ごすのか。あるいは、高齢でさまざまな障碍が合併し、認知症も進んで、寝たきりになった状態で、口から食事を取れなくなったときに、胃ろうを設置するのか、心臓がはたらきを停止したら、心肺蘇生措置を行うのかどうか…。

 この超高齢化社会、そして今やたいていの人はがんで死亡することが予測される時代を迎えている中、私たちは、いずれ訪れる肉親の、そして自分の命の終わりについて、具体的に考えてみたことがあるでしょうか。

 私は、2年前に病院で親を看取りましたが、病院というところには、何と多くの高齢者が、また、死を間近に迎えた方々がおられるのだろうか、と、改めて実感し、いろんなことを考えさせられました。

 私たちの弁護団の一員でもあったある弁護士は、若くして治療不能の肺がんであることが判明し、医師からは余命は3ヶ月から半年だが抗がん剤で治療すれば半年から1年の延命が可能かもしれないと、化学療法を勧められたものの、セカンドオピニオンを求め、多くの関連文献を読んだ上で、色んな人の体験を聴き、積極的な治療は受けず、緩和的な治療だけを受けることを決めて、亡くなるまでの一年半を、自分らしく、思い切り楽しみながら生き抜きました。

 九州・山口医療問題研究会の創設者の一人で、2012年12月に亡くなった池永満弁護士も、悪性リンパ腫、胃がん、肝細胞がん、その肺転移という客観的には非常にきびしい病態の中、やはり活動が制限される抗がん剤治療は避けて、福岡県弁護士会の会長職を勤め上げ、ライフワークである患者の権利運動や原発差し止め訴訟、古い駅舎を残すための訴訟を通じた運動など、とても重い病を得た人とは思えない日々を生き生きと過ごし、大部の「新・患者の権利」という本を遺していきました。

 死、というものは、多くは病院の中で生じ、わたしたちは、身近にそれを経験することが少なくなっています。しかし、死は、私たちのすべてに、いずれ訪れるものです。

 その「死」をどう迎えるのか、むしろ、「死」を予め考えることを放棄してしまったら、どんな「死」を迎えることになるのか、私たちは、怖れず、避けることなく、今こそきちんと向かい合うべきではないでしょうか。自分の、そして家族の、それぞれの思いを確認し合い、最後まで、どうあるのが最も自分らしく、そして尊厳にかなうものなのか。

 今回の市民大学は、NPO法人患者の権利オンブズマンとの共催で開催するものです。2月8日土曜日の午後2時から、およそ2時間の予定です。患者の権利オンブズマンの会員や賛助団体の方は無料とさせていただきますが、一般の方は1000円の参加費をいただきます。

 会場のたたらリハビリテーション病院は、名前のとおり、立派なリハビリ施設をもっていて、機能回復訓練にも力を入れている病院ですが、最上階のもっとも日当たりのよいフロアに、緩和病棟が置かれています。

 患者本人や家族の希望を聴き、その人らしい最後の時間を、苦痛なく、穏やかに、あたたかい思いやりに囲まれて送る、そんな医療をめざして日々努力されています。今回は、平田済院長から1時間ほどかんわケアについての思いや実践についてお話しいただいた後、施設を案内していただき、緩和ケア病棟がどういうところか、またどんな理念でスタッフが活動されているのか、お話をうかがいます。

 滅多にない機会ですので、ぜひ多くの方にご参加いただきたいのですが、何しろ施設見学では対応できる人数に限りがあります。今回は、60名でしめ切らせていただき、院長のお話を聞いた後、30名ずつの2班に分かれて見学します。

 このブログ記事からチラシをダウンロードできますので、ご希望の方は事前にお申込をお願いします。

市民大学チラシ.pdf

(久保井 摂)
posted by 管理人 at 18:49| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント・催し物等